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インボイス制度で「死を考える」フリーランス続出!1万人調査で明らかになった地獄の現実【篁五郎】

「インボイス制度を考えるフリーランスの会」が衝撃のアンケート結果を元に国に訴え!

■政府の救済策は完全に空振り「全く役に立たない」

 

▲役に立たない補助制度を作った財務省

 

 インボイス制度を導入前に公正取引委員会、経済産業省は取引排除や値下げされた事業者へ補助金を出すなどの救済措置を出していた。しかしアンケート結果から見ると、全く役に立たなかったと断言できる。

 

▲申し立て制度は形骸化。97.2%が利用せず 1万人のインボイス実態調査報告書2025より引用

 

 公正取引委員会に申し立てをした事業者は僅か2.8%。そもそも、約2割の事業者は「窓口があるのを知らなかった」と回答。インボイス制度の導入が決まってからの政府広報、国民への周知に問題があるとしか思えない結果である。

 相談しなかった主な理由は「取引先との関係性を懸念」が6割となっていた。この不況の最中で、新しい取引先を開拓する苦労を考えると、まずは波風立てず今の取引先とうまくやろう、ということだろう。

 補助金については、9割がIT導入補助金や相談窓口等の公的支援を使わなかったという結果になった。

 実際にインボイスコールセンター、公正取引委員会の相談窓口を利用した事業者からは「コールセンターに聞いても公正取引委員会に聞いても『よく相談してください』しか言われなかったのでもう利用する気にもならない」「個人経営に近い小さな法人に対してはどちらも全く役に立たない」と、各機関の塩対応に苦情があがっている。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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